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精神科分野で活躍を期待されるピアスタッフ

  • 執筆者の写真: lapinカウンセリング
    lapinカウンセリング
  • 2020年3月27日
  • 読了時間: 4分

こんにちは、カウンセリング担当の小口千英です。本日は『ピアスタッフ』についてお話ししてみようと思います。


『ピア』とは英語で「仲間」を意味しますが、精神科分野で一般に同じ問題や環境を体験する人が、対等な関係性の仲間で助け合うことをピアサポートといいます。つまり、精神疾患を持つ患者さんが精神疾患を持つ患者さんを支援することをピアサポートと言います。そしてそのサポートをするのがピアスタッフです。


それって大丈夫なの?と思われるかも知れませんが、もちろんサポートする側の患者さんは症状がある程度落ち着き、社会的にも活動しており、更に研修なども経てピアスタッフとなっています。


医療というとどうしても専門的な知識や技術を持つ医療者側と一般的な患者さんとでは「対等な関係」を気づこうとしてもやはり隔たりはあるものです。ですから患者さんの気持ちをくみ取れない事があったり、医者の説明が理解しきれなかったり、という事はよくあることかも知れません。


その様な医療現場における『ピアスタッフ』は患者さんとしての感情や立場も分かっているし、医療者側の考え方や取り組み方も知っているので、少なからずとも出来てしまう上下関係の橋渡しをしてくれる存在となってくれます。


その事で医者には言えなかったことをピアスタッフを通じて話してもらったり、医者の説明を患者さんに分かるように説明してくれたりという診察の一コマもあるかもしれません。


ただピアスタッフが本領を発揮するのは診察の一コマに限らず、病院での入院生活や、退院した後の生活援助や就職活動など多岐にわたります。ピアスタッフとして活躍している当事者の姿を目の当たりにすることによって患者さんも励まされたり、一方通行的な援助に終わらないという効果もあります。


そこには、人は誰でも適切なチャンスさえあれば、自分の課題を解決できるという基本理念があり、自己決定・自己選択が出来るようにするのが基本姿勢だそうです。


また活躍するピアスタッフ自身も病気や症状で辛い日々があったけど、誰かのために活躍できるという自信や自己肯定感に繋がるという効果もあります。


もちろんピアスタッフも治療しながらという方も多いので、体調面やメンタルヘルスに気をつけながらでなければいけません。そこは一緒に働く管理者や医療職が相互理解を持って働かなければいけないところだと思います。現在はピアスタッフガイドラインも作成されていますので、ガイドラインの導入や相互理解に向けた研修会などを行っているところもあります。


この様に精神科分野では一般的になってきた『ピア』という言葉ですが、日常的にはまだまだ認知度は低いかも知れません。しかし、セルフヘルプグループ(自助グループ)と聞けば認知度も上がると思いますが、実はセルフヘルプグループもピアサポートに含まれます。つまり同じ悩みで悩んでいる人の集まり、同じ問題や環境で辛い思いをして分かち合いをする集まりなどはいろいろな分野で活動しているのではないでしょうか。


そう考えると案外身近に『ピア』の存在を感じられるかも知れません。自分と同じ体験をした人に話を聞いてもらったら気が楽になった。自分と同じ悩みで悩んでいる人が活躍していて自分も頑張りたいと思えるようになったなどなど。


絶望が希望に繋がるかも知れない『ピア』との出会い。


「実は私…」と話し始めることで『ピア』の存在を見つけられるかも知れませんね。


私が主催する『Cafe MorteI』もセルフヘルプグループであり、私自身がピアなのです。私がピアだからこそ、参加してくださる方も話しやすくなっていると思っています。「気軽に『死』について話すお茶会」の『Cafe MorteI』にも是非ご参加ください。


 
 
 

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