ネガティブ・ケイパビリティ
- lapinカウンセリング
- 2020年5月16日
- 読了時間: 3分
久しぶりのブログになりました。カウンセリング担当の小口千英です。
栃木県は5月14日に緊急事態宣言が解除され、感染予防対策を行いながらも社会経済を再開し始めています。当院も身体面は院長が、精神面は私がサポート致しますので今後ともよろしくお願いします。
尚、対面によるカウンセリングに不安をお持ちの方にはオンラインでのカウンセリングもご用意いたしましたので是非お問い合わせください!
さて表題にあります『ネガティブ・ケイパビリティ』という言葉。私も先日初めて知った言葉なのですが、その意味は雑誌から引用しますと
未解決の問題に早急にfactやreason、事実や理由づけをしないで、不思議さやwonder, doubt, 疑念を持ちながら、その状況に耐え続けていく、中ぶらりんの状況に耐え続けていく力という説明がありました。
とありました。
なんだかこれって、パンデミックの起きた今の状態のことを言っているような気がしてなりませんでした。
この雑誌は『日本精神神経科診療所協会誌』という業界紙。学術研究会で行われた市民公開講座やシンポジウムの発表原稿がまとめられているもので、『ネガティブ・ケイパビリティ』という言葉は市民公開講座で講演をしてくださった作家で精神科医の帚木蓬生さんが紹介していました。
帚木さんは精神科医を続けるうえでも、作品を書くうえでもネガティブ・ケイパビリティという概念を知って、助かったと思ったと書かれてありました。
手術をしたから完治する外科的な病気と違い、精神科の病気は一進一退を繰り返したり、なかなか回復を感じられないことが多いのが現実です。その様な状況を耐えていかなければいけないのが精神科医なのだと感慨深く感じたようです。
そして今の新型コロナウイルス感染拡大の現在は、未だCOVID-19に特化した治療薬やワクチンもない状態であり、感染予防対策をすることで感染経路を遮断する事でしか封じ込められない、まさに出口の見えない状態です。治療薬やワクチンの開発を待ちながら感染予防対策をしている生活は、まさにネガティブ・ケイパビリティの状態ではないでしょうか。
制限もあり不便でありながらも、使えるツールで創出される新たな仕事や楽しみが次々に紹介されています。転んでもただでは起きない人間の能力の開花が爆発していると思いませんか?
新聞でもパンデミックとそれに関連した歴史的な出来事が紹介されていました。今回のパンデミックはどんな歴史を刻むのでしょうか?私達はその歴史的な出来事の最中に生きていることを誇りに思えるような表現であることを望みます。
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